子供を能動的な人間に!フィンランドの教育論
こんにちは fab5 です♪
フィンランドの教育ってどんなだろう?
幸せの国フィンランドと日本の比較という記事を前回やりました。
様々なデータを元に大まかな考察を行ってみましたが中でも教育、仕事、医療や老後について興味が湧いてきたので、今回はさらに教育の部分に的を絞って調べてみることにしました。
世界的にもトップクラスの学力を持っているというフィンランド。
果たして日本とはどのような違いがあるのでしょうか?
各国の学力についての比較
まず、フィンランドと日本の学力を比較する際に国際学力比較調査(PISA)というものを用います。
…ん?
ここでPISAという謎の言葉が出てきたので調べてみました。
国際学力比較調査(PISA)とは、主に15歳の子供達を対象とした学習到達度調査のことらしい。
PISAの概要
【科学的リテラシー】日常生活における様々な状況で科学を用いることを重視していること。
【読解力】読解とは、テキストに書かれた情報を理解するだけでなく、「解釈」し、「熟考」すること
【数学的リテラシー】日常生活において数学を活用する数学的思考をして、判断・意思決定ができるか
つまり、PISAというのは学校で習ったことをそのままテストするものではなく、それをいかに応用できるかという事を測るようです。
各国の順位
2015年のデータによると
フィンランドは「科学的リテラシー」は5位、「読解力」は4位、「数学的リテラシー」は12位となっています。
ついで日本は「科学的リテラシー」が2位、「読解力」が8位、「数学的リテラシー」は5位となっております。
このことから、フィンランドは読解力が日本より優れており、化学的リテラシーや数学的リテラシーにおいては日本の方が優れているようです。
ちなみに2015年のトップはシンガポールでなんと3つとも1位!?
また今度シンガポール調べてみます。
フィンランド式教育の特徴
フィンランドの教育原則
フィンランド教育の基本的な原則は、「全ての人が平等に質の高い教育や訓練を受けられる」ということ。
民族の違いや年齢、貧富の差や居住地に関係なく、全ての人に同じ教育の機会を与えています。
教育こそが国の資産という考えがある。
基礎学校(9年制)
- 年間の授業日は190日(日数では世界最低)で日本より40日少ない
- 基本的には9年制だが、学力が低い場合は無料でもう1年教育を受けることができる。
- 塾はなく、宿題やテストも少ない。
- 九九を暗記することはせず電卓を使う。
- 図書館が多いので読書量も世界一。
- 子供が自ら考えて学ぶことを基本としているため能動的である。
- 教師への憧れが強いため教師の質が高い。
- 私立学校が無いため経済力で差がつく事がない。
高等学校
- 大学進学用の高校と職業訓練高に半分ずつ別れる
進学校
- 生徒自ら教育の計画を立て必要な単位を取得する
- 卒業まで2~4年かかる。
職業訓練高
- 学校や実際の職場で2~4年の間職業訓練を受ける。
- 資格が重要視され、ここで必要な資格をとる。
大学
- 大学入試の試験時間が一科目6時間
- 大学と応用化学大学がある。
- 3~4年間勉強する。
日本式教育の特徴
日本の教育原則
教育基本法により「たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願う」とされています。
なんか難しいことが書いてありますが、義務教育や男女の平等など、フィンランドと特に違いは無いと思います。
小学校(6年制)
- 教師から言われたことをそのまま覚える。
- 教えられた正解を答えるのが得意。
- 自分の考えを生み出したりするのが苦手。
- 志向が受動的である。
- 詰め込み型の教育なのでテストに関しても覚えた事をそのまま答えるだけになる。
- 私立学校があるので経済的な差が出る。
中学校(3年制)
- 詰め込み型の教育なので小学校同様受動的な考え方になる。
- 部活があるので勉強が疎かになる生徒も出てくる。
- 私立学校があるので経済的な格差が生まれる。
高等学校(3年制)
- 大学進学を目指す普通科と主に就職を目指す工業高校等がある。
- 私立学校もあり経済的な差が生まれる。
大学(4年制)
- 国公立や私立など沢山の種類やレベルに分かれている。
- 国立と私立を比べると学費にかなり差がある。
- 入るのは難しいが卒業するのは簡単だと言われる。
- 就職には大学の名前が重視されるので入るのに勉強するが卒業するのには手を抜く可能性がある。
各国の学費
フィンランド
- 基礎学校から大学まで全て無料。
- なんと給食から教科書代、文房具に至るまで全て無料Σ(゚ロ゚;)
日本
- 小学校から高等学校まで公立でいけば授業料は無料。
- 給食や教材費は有料。
- 私立の小学校に行かせた場合、公立に比べて約480万円お金がかかる。
- 私立中学校に行かせた場合、公立に比べて約200万円お金がかかる。
- 私立高校に行かせた場合、公立に比べて約80万円お金がかかる。
- 国公立大学で約250万円。
- 私立文系大学で約320万円。
- 私立理系大学で約445万円。
- 医歯系学部で約1746万円( °_° )
日本って、やっぱ金金金なんだなぁ…
まとめ
フィンランドと日本の教育について比較してみたのですが、まず一番に思ったことはフィンランドは国家的に子供の教育をフォローしているなということです。
日本では、勉強についていけてるいけてないかは関係なく同じ年数学校に行くと同じ学年になります。
フィンランドでは基礎学校で学力が足りない場合は留年という形でちゃんとフォローしてあげてるので誰もがほぼ均等なレベルで次のステップ(高校や職業訓練高)に上がれます。
日本では、一度取り残されると追いつくのに苦労する事になり、それも個人の努力に一存されます。
フィンランドは塾や宿題がなく体力的にも余裕を持てるので学校の授業だけに集中できるのかもしれません。
日本のように詰め込み教育ではなく、個人の考え方や思想を大事にしてくれる為、自分で考えるといった力が付いてくるのだろうなと思いました。
また、よく調べた訳では無いのですが、読書をよくするということで自分の考え方がしっかり育ち、周りに流されない人間が育つのではないかと思いました。
日本の詰め込み教育や部活動というのは、もしかすると言われた事に何も疑問を持たない人間を作ってしまうのではないかという不安も覚えました。
その方が会社にとっては都合の良い人間かもしれませんが…
日本の教育も悪いとは思いませんが、全てを教育機関に任せてしまうのは危険だと思いました。
良い部分は活かしながら、足りない所は親がしっかりサポートしてあげることが必要です。
具体的には、キャンプや旅行など色々な経験をさせてあげたり、読書をさせることが子供のクリエイティブな発想を育てるのに大事なんじゃないかと思います。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました´ω`)ノ
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